現在の日本では国防のために自衛隊という組織があり、一般の人に兵役を課すことはありませんが、韓国など国民に一定期間の兵役の義務を課している国は今でも多くあります。
日本もかつては明治政府の富国強兵の方針によって国民に兵役の義務が課せられました。
今回は1873年に制定された徴兵令の概要・年号の覚え方(語呂合わせ)についてご紹介します。
目次
徴兵令とは?
(徴兵令の発案者「大村益次郎」 出典:Wikipedia)
徴兵令とは、1873年(明治6年)に出された「満二十歳以上の男性を兵籍に入れて、兵役につかせる」という法令です。
大村益次郎がフランス式の軍制を採用して徴兵令を発案し、その後山形有朋が継承して作り上げました。
明治政府は富国強兵を実行すべく国民皆兵を方針としていましたが・・・
- 体格が規定に及ばないもの
- 病気などで兵役を務めることが難しいもの
- 役人や陸海軍の学生や官立専門学校以上の学生
- 戸主やその相続者、また一定の金額を納めたもの
などは兵役を免除されました。
そのため、実際は貧しい農家の次男や三男などが多く兵役につくことになり、実際に満二十歳以上の男子の3~4%しか徴兵できなかったといいます。
そのため、1873年から74年には農民が徴兵令に反対する血税一揆が各地で起こりました。
血税とは徴兵告諭文にあった言葉で、戦いで血を流すかもしれない兵役を表す語であったことで「血税反対」と叫ばれました。
岡山県で起こった一揆では数万人もの人が参加したと言われ、また徴兵を非合法の手段で逃れようとする動きもあり「徴兵免役心得」などの本が出回りベストセラーとなりました。
その後徴兵令は何度か改定され、兵役の免除規定は制限されていきました。
【徴兵令の語呂合わせ】年号(1873年)の覚え方を紹介!
徴兵令の語呂合わせ①
イヤ(18)!涙(73)がでるよ、徴兵令
確かに急に徴兵されると言われたら泣きたくなりますよね。
徴兵令の語呂合わせ②
金持ち一派(18)は徴兵の波(73)をよける
どの時代もお金がものをいうのは変わりませんね。
徴兵令の語呂合わせ③
イヤ(18)な徴兵令、七味(73)で逃れられるかな
醤油の一気飲みで血圧をあげる方法は実際行われたようです。
徴兵令の語呂合わせ④
市場(18)の人も難民(73)もみんな徴兵
方針は国民皆兵だったので、どんな人も徴兵してほしいですよね。
徴兵令の語呂合わせ⑤
イヤ(18)な(7)差(3)別の徴兵令
四民平等の方針はどこにいってしまったのかと一揆を起こしたくなる気持ち、わかります。
以上、徴兵令の語呂合わせでした!