大化の改新という政治改革で、改新の詔(646年)が発布されます。
そして、天皇や豪族が支配していた土地はすべて天皇が統一的に支配することとなりました(公地公民制)。
人民は朝廷から土地を貸与されて耕作し(班田収受法)、一定の税を納めることになります。この税を、「租(そ)」、「庸(よう)」、「調(ちょう)」と言います。
今回は、『租庸調の覚え方(語呂合わせ)とその内容』についてご紹介します。
租庸調について
租庸調は、唐の税制をモデルにしていますが、日本の実情にあうように改定されています。
では、それぞれの税についての詳しく見ていきましょう。
租庸調の内容
✔「租」・・・田から徴収される税。おもに地方税の財源
田1段につき、2束2把の稲を税として納めます。だいたい収穫量の3~10%にあたり、災害用の備蓄米をのぞいた残りが税の財源とされました。
「租」という税が導入される前から収穫された稲の一部を神に捧げる、そして飢饉や災害など、何かあったときの備蓄にするという風習がありました。この風習を、「租」にすり替えています
✔「庸」・・・労役もしくは代用として米や布を納める税。おもに人件費と公共事業の財源
正丁(せいちょう、21歳~60歳の男子)と次丁(じちょう、61歳以上の男性)に課される税。
本来は京で労役するものでしたが、京から遠い地方の場合など、米や布を代用として納めることもありました。代用に納める米を「庸米」、布を「庸布」と言いました。
「庸」ができる前、地方から京へ出仕する、人質をだすということがありました。これを「庸」という税に置き換えています。
✔「調」・・・布や地方特産品を納める税。おもに役人給与の財源
正丁、次丁、中男(17歳~20歳の男性)に課される税。「調」ができる奈良時代前から、地方から朝廷に貢物をするという制度があり、これを「調」に置き換えました。
布を納めるのが基本ですが、かわりに地方特産品34品の中から1品目、または貨幣での納税もみとめられていました。
「庸」「調」は地方から京へ運んで納めなければならず、運搬時の飲食も自前で用意する必要があり、負担はかなり大きかったようです。
【租調庸の覚え方】簡単!税内容の語呂合わせ
租調庸の語呂合わせ①
そこ、超特急で、よう塗ろう!
そ(租)こ(米)、超(調)と(特産品)っきゅうで、よう(庸)ぬ(布)ろう(労役)!
租調庸の語呂合わせ①
添い寝して、不調ようとろう!
そ(租)いね(稲)して、不(布)調(調)、よう(庸)とろう(労働)!
疲れたときは、ぬいぐるみなんかと添い寝して、今日の不調をよくとって備えましょう。
租調庸の語呂合わせ①
その子の特徴、路道にあるよ
そ(租)の子(米)の特(特産品)徴(調)、路道(労働)にあるよ(庸)。
飼っていた子犬が逃げて、路道にポスターが貼ってあります。路道にあるポスターにその子犬の特徴がのってます。
租調庸の語呂合わせ①
速攻、養老駅から都庁に行って‼
ソッ(租)コー(米)、養(庸)老駅(労役)から都(特産品)庁(調)に行って!!
養老駅にいたのですが、急いで都庁に行かなくてはいけなくなりました。
以上、租調庸の語呂合わせでした!