国風文化は日本の風土や思想に合った文化のことで、中でも特に注目されるのが日本人の感性をより表現できるようになった「かな文字」による国文学の発達です。
今回はかな文字発展に貢献した紀貫之が選んだ「六歌仙の概要・6歌人の覚え方(語呂合わせ)」をご紹介します。
六歌仙とは?
(六歌仙の図 出典:Wikipedia)
六歌仙とは、「古今和歌集」の序文で紀貫之が名前を挙げた6人の歌人のことをいいます。
「古今和歌集」とは905年に醍醐天皇の命により編纂された日本で最初の勅撰和歌集のことで編纂者には紀貫之のほか紀友則や壬生忠岑らがいます。
紀貫之が歌名人として挙げた6人は歌風も性別も職業もバラバラな印象です。
紀貫之自身「選ぶ基準としては身分の高い公卿などを除いて当時すでに歌名人として有名だった人を挙げた」としています。
とはいえ仮名序に書かれている六歌仙の歌や人柄に対する紀貫之の評価は酷評ともいえるほど辛辣なものが多いという事実があります。
六歌仙の6人は紀貫之よりも一世代(100年ほど)上なので和歌の発展に貢献した功労者的な意味合いで選んだという見方もあります。
六歌仙
①僧正遍昭(そうじょうへんじょう)
桓武天皇の孫
②在原業平(ありわらのなりひら)
阿保宇親王の第5子 「伊勢物語」の主人公
③文屋康秀(ぶんやのやすひで)
生没年不詳 下級官職の経験あり
④喜撰法師(きせんほうし)
生没年不詳 歌1首が百人一首に残るのみ
⑤小野小町(おののこまち)
生没年不詳 出自・身分・容姿・才能・晩年などについて多数の伝説がある
⑥大友黒主(おおとものくろぬし)
生没年不詳 近江の豪族とされる
①から⑤までの歌人の歌は百人一首にも採用されていますので機会がありましたらぜひ詠んでみてください。
【六歌仙の覚え方】超簡単!おすすめ語呂合わせ
六歌仙の語呂合わせ①
小町のお惣菜は紀文
→小町(小野小町)のお(大友黒主)惣(僧正遍昭)菜(在原業平)は紀文(喜撰法師・文屋康秀)
紀文の練り物を食べたら小野小町のような美貌と才能に恵まれるかも?
六歌仙の語呂合わせ語呂合わせ②
大小の機材を総武線で運ぶ
→大小(大友・小野)の機材(喜撰・在原)を総武(僧正・文屋)線で運ぶ
優雅な平安歌人の皆さまが電車で器材運びなんて似合わなすぎます。
六歌仙の語呂合わせ語呂合わせ③
総じて稀代の文章が在る古今和歌集
→総じて(僧正)稀代(喜撰・大友)の文章(文屋・小野)が在る(在原)古今和歌集
紀貫之の仮名序と110首余りの歌は時代を超えた日本の宝です。
以上、六歌仙の語呂合わせ語呂合わせでした!