身分制度があった江戸時代が終わり、明治維新を経て政府が四民平等を打ち出したことで制度上は身分の差はないはずでした。
しかし、実際には様々な差別意識が残っており、差別される側の人々は常に差別との戦いを強いられました。
今回は1922年に被差別民らによって結成された全国水平社の概要・設立年号の覚え方(語呂合わせ)についてご紹介します。
目次
全国水平社とは?
(水平社の団体旗「荊冠旗」 出典:Wikipedia)
全国水平社とは、1922年(大正11年)、被差別民の差別解消のために自主的に結成された解放団体のことです。
明治4年に穢多・非人の身分廃止を記した解放令が出され、身分差別はなくなるはずでしたが、実際には人々の間で差別意識が根強く残っており、被差別民は様々な差別によって苦しみ貧困に喘いでいました。
大正デモクラシー期になると、民本主義が広がり被差別民も差別から本当の意味で解放されるべきだという主張がなされるようになりました。
そして1922年の3月に被差別民によって差別をなくすための自主的な団体である全国水平社の創立が宣言されました。
水平社宣言では「人の世に熱あれ、人間に光あれ」と結んでおり被差別民の絶対の解放を訴えました。
また創立大会では被差別民の少年代表である山田少年が差別の実態を語り、差別をなくすことを呼びかけるなどの運動が起こりました。
全国水平社は、富裕層などの力を借りて被差別民の地位向上をめざす融和運動を批判し、あくまでも差別への糾弾や啓発などの活動を重点的に行いました。
しかし、団体内での意見の相違などによって次第に求心力は失われていき、第二次世界大戦中は活動を停止します。
その後、1946年に部落解放全国委員会として復活し、その後部落解放同盟へと改称しました。
【全国水平社の語呂合わせ】設立年号(1922年)の覚え方!
全国水平社の語呂合わせ①
全国水平社で一句(19)、夫婦(22)になりたい
差別意識によって結婚なども反対にあうことが多かったようです。
全国水平社の語呂合わせ②
全国水平社で行く(19)ぞ!虹(22)を見に
全国水平社の結成は多くの人に希望を与えたことでしょう。
全国水平社の語呂合わせ③
いい(1)国(92)に(2)するぞ!全国水平社
差別のないよい国を目指していました。
全国水平社の語呂合わせ④
引く(19)な~人事(22)に影響で水平社結成
被差別民は人事でも不当な扱いを受けることが多くあったようです。
全国水平社の語呂合わせ⑤
ひい(1)国(92)に(2)は無理だ!水平社結成
国の政策だけではとても差別はなくならないと思ったのでしょうね。
以上、全国水平社の語呂合わせでした!