日本史の中には多くの文学作品が登場します。
特に平安時代から登場する勅撰和歌集は「和歌集の名前、成立年、順番、撰者などがゴチャゴチャしてしまって苦手」と感じている人も多いと思います。
今回は苦手な人でも簡単に覚えられる「勅撰和歌集(八代集)の覚え方(語呂合わせ)」についてご紹介していきます。
目次
勅撰和歌集(八代集)とは?
勅撰和歌集とは、天皇・上皇・法皇の命によって編集された和歌集のことです。
平安時代初期の「古今和歌集」から始まり室町時代の「新続古今和歌集」まで二十一集(二十一代集)が編まれました。
特に「古今和歌集」から「拾遺和歌集」までを三代集、「古今和歌集」から「新古今和歌集」までを八代集と呼びます。
*代:勅撰集を奉じられた天皇の御代のこと
ところで室町時代以降はなぜ勅撰和歌集が作られなかったかというと、応仁の乱で都が焼かれて和歌どころではなかったということに加えそれ以前の和歌が収められた多くの書物が焼失してしまったからではないかと推測されています。
◆勅撰和歌集(八代集)
それでは勅撰和歌集(八代集)を見ていきましょう。
和歌集名・成立年・命じた天皇・撰者の順です。
- 古今和歌集…905年 醍醐天皇 紀貫之、紀友則ら
- 後撰和歌集…951年 村上天皇 藤原伊尹(これただ)、清原元輔ら
- 拾遺和歌集(しゅうい)…花山法皇の発案とされるが詳しい成立過程や撰者は不明
- 後拾遺和歌集(ごしゅうい)…1086年 白河天皇 藤原通俊(みちとし)
- 金葉和歌集(きんよう)…1125年 白河院の院宣 源俊頼(としより)
- 詞花和歌集(しか)…1151年 崇徳院の院宣 藤原顕輔(あきすけ)
- 千載和歌集(せんざい)…1188年 後白河法皇 藤原俊成(しゅんぜい)
- 新古今和歌集…1205年 後鳥羽上皇 源通具(みちとも)、藤原定家ら
【勅撰和歌集(八代集)の覚え方】超簡単!おすすめ語呂合わせ
勅撰和歌集(八代集)の語呂合わせ①
8人が今後、集合するのは金曜日しかありませんって、新子ちゃんが言っていた
→8人が(八代集)今後(古今・後撰)集合(拾遺・後拾遺)するのは金曜日(金葉)しか(詞花)ありません(千載)って新子(新古今)ちゃんが言っていた
平成時代には「花金」という言葉が流行りました。
勅撰和歌集(八代集)の語呂合わせ②
今後、周囲を5周している金の鹿を見たら前進しよう!
→今後(古今・後撰)周囲を5周(拾遺・後拾遺)している金の鹿(金葉・詞花)を見たら前進(千載・新古今)しよう
鹿は可愛いけれど近づきすぎるのは危険です。
勅撰和歌集(八代集)の語呂合わせ③
古い五千円を拾った後の金曜日に、仕方なく洗剤で洗ったと申告!
→古い(古今)五千円(後撰)を拾った後(拾遺・後拾遺)の金曜日に(金葉)仕方なく(詞花)洗剤(千載)で洗ったと申告(新古今)
お札を洗濯してしまった場合はできるだけ一枚ずつの状態にして乾かしてから銀行に持って行くと新札と交換してもらえます。
以上、勅撰和歌集(八代集)の語呂合わせでした!