
鎌倉時代には様々な階層の人々が信仰しやすい仏教が生まれました。
浄土宗や浄土真宗、時宗、日蓮宗や臨済宗、曹洞宗などです。
この中でも臨済宗は鎌倉・室町時代に政権から手厚い保護を受けました。その中で作られた制度の一つが鎌倉五山です。
今回は鎌倉五山の概要・年号の覚え方についてご紹介します。
鎌倉五山とは?
(鎌倉五山の一つ「建長寺」 出典:Wikipedia)
鎌倉五山とは、室町時代に足利義満によって完成された制度で、鎌倉にある臨済宗の寺院のうちの五つを指します。
五つは上の格から順に、第一位が建長寺、第二位が円覚寺、第三位が寿福寺、第四位が浄智寺、第五位が浄妙寺です。
鎌倉時代に、新仏教として浄土宗や浄土真宗などが現れましたが、同時に禅宗と呼ばれる中国で信仰されていた仏教も臨済宗や曹洞宗として日本へ伝えられました。
栄西が伝えた臨済宗は、鎌倉幕府の保護を受けて発展。
鎌倉幕府執権の北条氏は仏教の力をコントロールすべく、南宋の制度をならって五山制度を導入し、鎌倉を中心に五山を選定していました。
しかし、その後、建武の新政を経て、室町幕府になると次第に京都を中心とした寺院へと入れ替えが行われました。
そして、室町幕府三代将軍の足利義満のときに、五山を京都五山と鎌倉五山に分け、官寺とすることにしました。
また、その際にそれまで五山で筆頭とされていた南禅寺を、両五山の上に置く別格扱いとすることも定められました。
また僧録制度を敷き、臨済宗の有力な寺院を官寺にしてその住職の任命権を幕府が掌握することで、仏教の力を幕府の支配下に置くことに成功しました。
【鎌倉五山の覚え方】簡単・語呂合わせ!
鎌倉五山の語呂合わせ①
県庁で演歌を十吹く、嬢ちゃんと妙な人
「県庁(建長寺)で演歌(円覚寺)を十吹く(寿福寺)、嬢ちゃん(浄智寺)と妙(浄妙寺)な人」
県庁で演歌を演奏する人は、確かに奇妙ですね。
鎌倉五山の語呂合わせ②
長い建物で100円拾って福を得た上智大学の妙ちゃん
「長い建物(建長寺)で100円(円覚寺)拾って福(寿福寺)を得た上智(浄智寺)大学の妙ちゃん(浄妙寺)」
100円でも拾うと嬉しい気持ちになるものです。
鎌倉五山の語呂合わせ③
縦長の宴会場を十往復した上司は妙な気持ち
「縦長(建長寺)の宴会(円覚寺)場を十往復(寿福寺)した上司(浄智寺)は妙(浄妙寺)な気持ち」
宴会のお世話を上司にさせてしまっては気まずい空気になりますよね。
以上、鎌倉五山の語呂合わせでした!